『なかなか再就職が決まらないんだよね?』
私の元先輩の言葉なんですが、話を聞いていると非常にツライです。先輩は、私が会社へ入社したときに教育係(メンター)をしてくれた方なんです。
入社したてで、右も左も分からない私に『仕事のイロハ』をみっちり教えてくれました。とても感謝しているし、尊敬もしています。
そんな先輩があるキッカケで会社を退職し、再就職先を探していたのですが、中々決まらないみたいで…。会社を離れてからも、交流がありいろいろとやり取りをさせて頂きました。
そして、ようやく無事に新しい就職先が見つかったので、やり取りを通じて気付いたことや役立つことを、40歳を過ぎてなかなか再就職先が決まらない方に向けて書き留めようと思います。
この記事の目次
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先輩が会社を退職した理由
まずは、先輩が会社を退職した理由について。
私の会社は、いわゆる『子会社』なんですよ。株式保有率が20%以上~50%以下の場合は、原則として『関連会社』と呼ばれます。しかし、株式も親会社が100%保有していますので、ガチガチの『子会社』です。
でも、私が入社して数年間は平和だったんです。同僚や上司にも恵まれ、切磋琢磨、仕事をこなしていました。
しかし、事件は突然やってきたのです。
親会社からの出向者が上司になる
ある日突然、親会社から私達の部署の上司に、『出向』という形である人物がやって来ました。便宜上、『Aさん』としておきます。
親会社から子会社では、よくあることなんですが、私が入社してから数年間は、私達の部署に出向者は来ていませんでした。
このAさんが後に、先輩が退職する原因を作ることになろうとは…この時には全く考えもしませんでした。
Aさんはまったく仕事ができない無能上司だった
とりあえず、Aさんの仕事っぷりは全くもっとダメ。当時まだ新入社員に毛が生えた程度の私でさえ、
『ヤバイ…Aさんに関わったら私にまで厄介事が降りかかりそう』って思ってましたもん。
まず、なにがそんなに仕事が出来ないのか?
- まるでヤル気が無い。会社に出社しても、ニュースサイトを見ているだけ。
- 部下に仕事を指示→指示通り仕事をこなす→問題発生→『なんでそんな事をしたんだ!!』と激怒
- ことあるごとに、罵声とも取れるような大声で怒鳴り散らす
そして、大事件の火種が起きる
とても大事な案件を抱えていた先輩は、頻繁に上司であるAさんへ進捗状況を報告していました。先輩はとても丁寧に仕事を進める方だったので、無事に納期通りに客先へ納品できるはずでした…。
そして、納期まで1週間に迫った時に大事件が起きました。
突然、Aさんが『ちょっとこの案件、方針転換するぞ!!』と叫ぶように吐き捨てました。
(後々、分かったことなんですが、実はAさんが自分の意見を入れ込んで、実績を積みたいという思惑があったようなんです。)
みんな、内心は、『はあぁ???何考えてるんだA氏は??』って感じでした。そもそも、納得できないような方針変換だったので、反対意見もチラホラ出ていたんです。でも、すべてAさんが黙殺してしまい、どうにもこうにも立ち行かない状態でした。
そんな中、先輩はとても実直で真面目な方だったので、上司であるAさんの意見に沿って大至急で方針転換した案件で進めました。
期日になり客先へ報告しましたが…
なんとか、体裁を整えてお客さんへ報告しに行きました。案の定、方針転換した案件はボツ。
非常に大事な案件であった為、『なぜ失敗に終わったのか?』会社の上層部へ報告する必要がありました。ここで大事件が起こるのです。
上司であるAさんが『すべての原因は、私の先輩にある!!!』と糾弾し始めたのです。
そもそもの方針転換が無ければ上手くいっていただろう案件にも関わらず、Aさんは私利私欲のために方針を捻じ曲げた挙句、全責任を先輩に押し付けたんです。
先輩が徐々に病んでいきました
この事件を境に、上司Aさんの常軌を逸したパワハラが先輩に向けて行われました。
ほどなくして、疲れ果てた私の先輩は会社を去ることになったのです…
40歳を過ぎると再就職先がホントに見つからない
そして、話は戻ります。
会社を退職した、私の先輩は徐々に元気を取り戻しました。その姿を見て喜んだのも束の間、先輩の口から、冒頭に書いた言葉が吐露したんです。
『なかなか再就職が決まらないんだよね?』
失業手当の支給期間も終わりに近づきましたが、なかなか再就職先が見つからない。妻と息子の3人家族の先輩は、焦る気持ちがとても伝わってきました。
私もこの頃は先輩に会うのが、とてもツラかったのを覚えています。
私の先輩の経験談
まずは、年齢を理由に面接すら出来ず、書類選考で落ちまくりだったようです。そして、やっとの思いで面接にまで辿り着けても、そこには自分よりもひと回りも若い人たち。
企業としては、40歳を過ぎてる人を採用するとなると、凄くハードルが上がるようです。よほど優れた才能や管理職としてのマネージメント経験があるなどが無いと相手にもされずに門前払い。
先輩曰く、『自分は社会に求められていない、不必要な人材なのかも…』と、どんどん気持ちが落ちていったようです。
そして、先輩は天職を見つけました
ある面接の帰り道、心底疲れ果てた先輩はタクシーで帰ることにしたそうです。ここがターニングポイントでした。
タクシーの運転手の方が、心底疲れ果てた先輩の姿を見て、過去の自分と重ね合わせたのか自分の身の上話を始めました。
『私も、タクシーの運ちゃんをやる前はサラリーマンだったんですよ』
『でも、会社生活や人間関係に心底疲れ果てて、タクシーの運転手になったんだよ』
『結果的に、今は凄い幸せでさぁ』
と、自宅に帰るまでの道のりでいろいろと話を聞いた先輩は今、タクシーの運転手へ無事に再就職しました。
40歳を過ぎて再就職先に困っているならタクシーの運転手はどうでしょう?
『人間関係のしがらみが無い』『40歳、50歳でも活躍できる職種』と40歳を過ぎて再就職に困っているなら『タクシーの運転手』という選択肢も検討してみては如何でしょうか?
タクシーの運転手のメリットやデメリットも含め、この記事で詳しく解説しています!
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40歳を過ぎてなかなか再就職先が決まらない人に伝えたいこと
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